転回小手返し
転回小手返し

名人の技術が乱取りにいきる!コントロール技法。

 

短刀を持った攻撃相手に触れたり、握ったりしながら相手を崩す稽古法を創案ぢました。

技法の根幹は手刀動作からの手刀・掌底崩しです。剣の理合と柔らの理合いの融合による動作で、この動作を応用して手刀・掌底崩しです。この稽古法をさらに乱取り練習で使えるように稽古する方法がコントロール技法です。自由意思での攻防で植芝、塩田先生の名人技法が誰でも駆使できるように稽古します。

 

 

乱取りにおけるモジュールとは

 

モジュールとはものつくりにおいて製品をつくるうえで、共通の部品を組み合わせて構成した合成品である。共通の部品を組み変えたタイプの異なるモジュールで別の製品が作成される。こうしたモジュールの概念を合気道の乱取競技の技法構成と短刀乱取りのシステム練習法の重要なメニユーとして創案した。

 

モジュール構成とは連続技の構成のことである。

 

モジュールを大別すると、1、異なる当身を組み合わせたモジュール2、異なる関節技と浮技を組み合わせたモジュール3、当身と関節技を組み合わせたモジュール。

モジュールは共通部品である。この共通部品を組み替えることで、連続技として異なる効果をもたらすことが可能である。

ただし、連続技なのだが、競技合気道で多く見られる一般的な連続技の技法と異なる。ボクシングの連続攻撃の技法に近いのである。その要点は「リズム」である。

 

 

脇固めの稽古法 動画は弱者のための合気道で!

 脇固めは合気道の代表的な関節技です。

プロレスで藤原組長が体重をかけて自分のひじをのせて倒れ込むが、相手の手首がかえっていないからまったく決まっていない。
合気道の脇固めは瞬時に決まる非常に危険な技です。
形の会派である合気会の演武ではあまり脇固めを見ない。押し倒しは多いのだが。現在の合気会の形は晩年の植芝盛平先生の形が中心となった稽古だからかもしれない。養神館は
植芝先生の若い頃の弟子だった塩田剛三先生が脇固めを稽古のメニユーに入れていたので演武でも使われている。また養神館系の乱取り会派である合気道SAは徒手乱取りの主要な技法に脇固めを駆使している。
動画は競技合気道の手首にくみつかれた7本の投げの形、中段の応用技と乱取り基本の形である。重要な要点は手首を返して肘をのせて決めることではなく、返した手首を肘で挟んで制御することである。
この技法を乱取りでどのように使うかは次回の動画で。

 


転回小手返しの乱取り競技での練習法

いわゆる四方投げのかけ方について解説するが、この技は小柄な人のほうが得意技にしやすい。養神館の故塩田先生が得意技とされていたことで広く知られる。
私が大学合気道部を卒業して2年目頃に、合気道の競技校と合気会の大学との合同稽古会が小豆島で行われた時、養神館の塩田師範を招いた講習会があったそうだ。もちろん。冨木師範、合気会の小林師範も参加されてのもので、塩田先生の得意技四方投げが指導された。その時に、成城大学の現総監督柳氏が受けをとったそうである。
「早いですよ。一瞬のうちに回転して畳に切り落とされました。すぐに、顔面に手刀を打ち込まれ、防御していた手ごと顔面をうちつけてきた」そうである。「でも、乱取りだったら私にかけれることはできませんよ」状況は塩田先生の手を柳氏が持った瞬間の施技であったのである。
柳氏は剣道、ボクシングの経験があり弟3回全日本学生合気道競技大会で3位、いままでに一度も技をとられたことがない強豪であった。彼が自護体で足を動かせばなかなか技をかけることができない。
そのような強者をなんとかしようと、技法を研究するとところに掛かり稽古、引き立て乱取り、乱取り稽古、そして試合としての流れの稽古体系の競技合気道の意義がある。
約束稽古は試合を禁じている武道のなかでもっとも実戦に近い稽古法である。試合を禁じている空手の流派でも約束組手は間合い、先の攻撃に関しては真剣である。合気道も真剣な形稽古での打ち込みは緊迫感溢れる。

そのなかで、今回のテーマ、転回小手返し=四方投げは相手を崩した瞬間の切り上げと切り落としのキレと転回の速さを約束稽古で演じるのならば、塩田先生にかなう人はいないであろう。
映画「かもめ食堂」で小林聡美が盗賊を一瞬の転回小手返しで床に打ち付けるかっこいい場面がある。ところが実戦の場でもっとも難しくかけてはいけない技が転回小手返しである。
その理由は乱取り競技で脇を閉めた自護体を転回してかけるには、他流派の技法では絶対にかけることができないことを他流派の方には失礼ながら解説してみよう。
演武会などで突きを崩して、転回する際には相手の腕を上方に切り上げる。脇を締める状態になく肘が上に向いた崩されており転回が速ければ見事にかかるであろう。しかし、この技法で乱取り競技にて施技しようとすると、相手は脇を締めた状態で生体してくる。こうした自護体では技はかけない、合気をかけないといわれれば、その回答の方は自護体に対する技法を持ち合わせていないと判断せざるをえない。
自護体で正対する相手には、相手の閉めた脇を開ける上方にに捻り上げなければならない。しかし、相手よりパワーに優れていれば可能かもしれないが、相手が脇を閉めて足を動かすと至難の状況となる。
もっとも現実的な対応方法は脇を閉めた相手の肘の位置より低く転回することである。しかし、演武会で他流派の師範のそうした施技を目にしたことはない。そうした応用に切り替えることができる師範は存在するかもしれないが、相手の防御技術が高いと、流して崩すことができなくなるのであることを指摘しておこう。

乱取り競技での転回小手返しの防御

世界で始めて合気道の乱取り競技を行って来た我々の組織は、転回小手返しに対する防御法は完璧といっていいほど研究されつくしている。脇を閉めて相手に崩されないようにしながら足を動かし、まず相手にかけさせない。それでも、相手に手首を掴まれて腕をひねられ少し脇があいても相手が転回しようとした瞬間、腕を引き下がれば、相手は転回する前に後方に引きずられ倒れてしまう。
また、相手の裏に入る、側面に転体するのはさらに至難である。裏に転体するうえで、足の回す速度が、表で転体するより鈍るのである。この違いは打ち込みで試してみればすぐにわかる。例え、一瞬、相手の腕を引き出しても側面に回るとき、相手が一歩下がるだけでひっくり返される。なぜか、それは側面に回るのでは相手の肘を固定できないからである。
それでは、表でかける場合はどうであるか。
写真のように相手の腕を捻りながら相手の腹に突きこみ腕を引けないようにする。その時、捻る腕と同じ足は深く相手の正中線に踏み込み、相手を崩す。そして、反対側の足を腰の回転とともに180度まわすのである。この場合、相手の肘より低くく素早く回転する。相手が両手で我慢しても両腕が絡まり腕がきまってしまうのである。
この技法を習得するには打ち込みが必要だが、きわめて手首と肘が痛いので練習法の工夫が必要である。そうしないと、受けの腕が痛むのである。

で、こうした実戦的な技法を学びたければ、わが無心塾に入門をおすすめする。

写真のお二人はご夫婦です。お子様も稽古しており家族で仲良く合氣道です。

家族で楽しみ、護身二役立つ合氣道です。