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無心塾の稽古は手を伸ばした手刀の間合いを維持しながらいかに、相手の攻撃をかわし制御するかを重点的に行ないます。徒手による格闘技のなかで、最も体の接触が少ない位置取り、つまり間合いを保つことに稽古の基本を置いています。
冨木先生はおっしゃった、君たちが競技合気道を世に広めてください。小松正治が19歳の時である。
武道学会で発表されたつくりの練習体系を教わり、それまでの稽古法に行き詰まっていた私は目から鱗、その日から稽古法を変え、私の試合でのスタイルはがらっと変わった。
無構えとすり足フットワーク
本体の当身のつくりを徹底して毎日、1000本を稽古前に行うようにした。これにより、今まで右構えで多少、前傾していた姿勢が完全に無構えで胸を張るきれいな自然体となった。
運足
運足は基本動作としては稽古していたが、技をかけるための移動力の養成は格別行っていなかった。それゆえに、試合になるとボクシングのフットワークになりがちで、体重ののった移動力による施技ができていなかった。当身の本体のつくりを反復練習することできれいな姿勢で相手との間合いを詰めることができるようになった。
相手に触れさせないで突くことができるようになった。42歳で西日本大会の決勝戦は学生チャンピオンが相手だった。延長戦の末、僅差の判定負けとなったが、若い学生チャンピオンより速く動き、相手を振り切って短刀をついた。
正中線護身術メニュー
競技合気道の基本稽古に手刀動作がある。手刀合わせ、掌底合わせとともに必ずはじめに行う。
美しく俊敏に制御する技法は合気道特有の精妙なる動作である。競技のためだけの稽古ではこうした実戦的護身法を身につけること